練習絵を塗り終わった!

先日書いたとおり「キャラクターをつくろう! CG彩色テクニック 3 改訂版」という本を参考に塗りの練習をしていました。練習と言いつつ線画も塗りも全力だったので時間かかりましたが、さすがに6日もかかるとは思っていませんでした……。でもとてもいい感じになったので大満足ですし、楽しかったです。いろいろ学べたので今後に活かしていきたいです。

以下、備忘録的なメイキング。

アタリ用3Dモデル

いきなりの飛び道具。今回使ったIllust Studioというツールには3Dモデルを表示する機能があって、アタリを取るために標準付属のデッサン人形を使いました。ちょっとずるい気もしますが、鍛錬ならともかく本気出す時は便利な物はどんどん活用していくべきと思ってますので気にしません。

3D機能をちゃんと使ったのは初めてだったのですが、ポーズ取らせるのは思ってたほど難しくはありませんでした。

ちなみに背景の落書きは、3D機能を使うのを思いつく前に描いてた構図案の残骸です。そのままにして上に3Dを重ねるあたりが私の適当さをよく表しています。



ラフ

ラフです。頭身は3Dモデルからだいぶ変えてます。

慣れないうちはちゃんと体を描いてから服を着せた方が崩れづらいようなので、最近はなるべくそうするようにしています。といっても今回は手抜きもいいところです。

頭は詳細に描いてるのに、手と足は全力で逃げてるのがバレバレですね……。



下絵

関係無いけどレイヤ名を「下書き」か「下描き」かで毎回迷うのですが、Twitterでそんなことをつぶやいてたら「下絵」という言葉を教えてもらってなるほどと思ったので、今後は「下絵」レイヤという名前を使おうかなと。

さすがに服が手抜きすぎだと思い、ジーパンからスカートに変えました。スカート履いて座ってるところを描くのは苦手だったけど、気合いでカバー。服飾の知識が皆無に等しくて、もちろん女性用の服となればなおさらなので、なかなか服装に凝れないのが困りもの。

さらに髪型とか脚の向きとかを変更しています。こんな感じで思いつきで変えたり変なところを修正したりしつつ進めていきます。なんとも大雑把ですが、いつもより遙かに丁寧にラフを描いたのでこれでも変更少なくてすみました。



線画

線と線の隙間を空けないように注意しつつ。普段はそこまで注意せずおおざっぱに引いてたので、今回非常に苦労しました。色塗り始めてから線画を直すのは大変なので、左右反転等での確認はしっかりと。

右脚が不自然だったのでちょっと修正。あと、かなり粘っても手を上手く描けなかったので、最終手段としてこちらのツールで表示した手をキャプチャしてトレスしました。いつになったらまともに手をかけるようになることやら……。手は形が複雑な上に見慣れている部位だから、ちょっとの崩れでも目立つんでしょうね。



色分け

色分けは彩色の準備としての単純作業ではありますが、ここでベース色を決めることで完成像が見えてくるので、個人的には一番わくわくするところです。

線画が自分で描いたとは思えないほど丁寧で、不思議な気分でした……。



彩色

なんかすごく手順が飛んでる気がしますが、詳細は先述の本をご覧くださいということで。

基本的には、ベース色でクリッピングしたレイヤに影を塗って、境界をぼかして、そのあとに影にはベース色を、ベース色には影をふんわりのせて変化を付ける、という感じです。普段はベースのレイヤを透明色保護して直接影を塗っていたので、ベースと影のレイヤを分けるのがちょっと面倒でしたが、あとから影の色を調整できるのは便利でした。

影のぼかしの強さに変化を付けるのがポイントみたいです。柔らかいところは大きくぼかし、硬いところは小さくぼかす。あと、単調だなと思った部分には適当にグラデを付けてみたりとか。

髪の影、いつも適当に房の右下を塗ってるだけだったけど、今回は細かめに描きました。そしたらものすごく大変でした。普段如何に適当だったかということか……。

お腹のあたりが平坦な感じになっちゃって心残り。色々塗り重ねてごまかしはしましたが。もっと皺が出来るはずなんだけど上手くイメージできませんでした。そもそもどういう素材かも深く考えてなかったという。

あと、「柔らかくなーれ!」と念じながら塗ると柔らかくなるとどこかで聞いたので、念じながら塗りました。どの程度効果があったのかはよく分かりません。



線画の色変え&最終調整

線画に着色した後、背景にテクスチャかけて、人物の周りにぼかした枠を付けて若干メリハリ付けて、あとはいろいろとフィルタをかけて(実はCLIPで配布されてるアクションセットを利用してます)最終調整。

線画の着色はギャルゲ塗りでは定番テクニックだという知識はあったのですが、実際にやってみると線が柔らかく馴染んで非常に効果的。

ひとつ気付いたのは、スカートの裾に影を付けると急激に柔らかみが増したこと。スカートはそんなに分厚いイメージじゃなかったのでいつもは影を入れたりしないのですが、思い込みに囚われず試してみるものですね。

私はいつも鼻を描かなくて(その方がかわいいと思うので)、どうにかしたほうがいいのかなとたまに思ってたのですが、よくよく見るとこの本の著者のPOP氏もいつも鼻を描かれていないようでちょっと安心しました。必ずしも現実に沿わずとも、自分が描きたいと思ったように描けばいいんですよね。うん。


……というわけで完成となります。長々とした記事になってしまいましたがお読みくださりありがとうございました。時間かかるので普段からここまで丁寧には描けそうにないですが、色々と勉強になったし、何よりとても楽しかったです。出来も非常にお気に入り。

あと、電解コンデンサ(25V 4.7μF)の上に腰掛けているというふと思いついた謎シチュで描きましたが、この絵に限らず、電子部品を登場させたりモチーフにしたりした絵を今後も継続して描いていきたいなと密かに思っています。